最近読んだ本
日記名を変えなくちゃいかんか、と思うくらい、ほんとぼちぼちとしか本を読ん
でないわけですが、読んだヤツ書いておきます。
「容疑者Xの献身」東野圭吾
スカパーのミステリチャンネルで豊崎由美さん他が面白いと言っていたので購入し読んだのですが、特に面白くなくがっかり。
まあ、やなことがあってそのことを考えずにすむように本を読もうと思って買った本だったので、すらすら読んで気晴らしをする目的は果たせたんですが。
なんか全然心に引っかかってくるものがなかった。
どこが「命がけの純愛」?
数学者である必然も感じられなかった。
ミステリチャンネルの顔ぶれは有名どころで、滅多に下手なものはほめないだろうという思いこみがありました。「来年の直木賞はこれ」なんて言うから無条件に信じて期待して読んだのですが、つまらなかった。
むずかしいです。本を選ぶのは。
「東京奇譚集」村上春樹
上の東野作品と共に、気晴らし用に購入。散財でした。
これもねえ・・・。
ところどころ面白いんだけど、全部読み終わったときに、心に引っかかって残っているものがなかったです。
最後の「品川猿」というのが1番おもしろかったですが、主人公が猿に「あなたのお母さんはあなたのことを愛していません」と言われるところが、なんだかいたたまれなくていやでした。
うまく言えないんだけど、なんでこんなの読まされちゃったかな、という感じ。
何も気付かずに近寄っていったものに、いきなりばっさり斬られたような気持ちになった。陳腐なくせに人を傷つけるもの。やな感じ。
ちょっとこの感じは村上春樹でははじめてかも。
でも最初に書いたように、それも長く心に残るほどではなかったのですが。
「PAY DAY!!!」山田詠美
最後に面白かった本を。
アメリカの「9.11」を題材にした小説でした。双子が出てくる。
人物の描写や感情の表現の豊かさに、もう惚れ惚れしました。
山田詠美ってすごい。
これぞ小説世界だ、とか思っちゃったよ。
小説でしか味わえない感動がここにある!って感じなんだよ。
人ってこんなに豊かな存在なんだって、人生って美しいものなんだって、素直に信じることができるような気持ちにさせてくれる。ほんとすごいや。
詠美サンは読んどかないといかんなー、と思う。
でもなんか完璧すぎて破綻がないので、それがちょっと「大好きな本」とまでは思えないところであるのでありました。むむむ。